- スティングレイってなんの革?
- エイ革の財布ってどんな魅力やデメリットを教えて!
- エイ革の財布って経年変化ってどんな感じ?
エイ革(スティングレイ)とはアカエイの革から作られるレザーです。古来より海の宝石といわれ装飾品に使われてきました。
牛や馬などの一般革ではなく、ワニ革やヘビ革と同様エキゾチックレザーです。エイ革はそれほどメジャーなレザーではないため情報もそれほどありません。
この記事ではエイ革の種類や特徴、メリット・デメリット、お手入れ方法など網羅的に解説します。この記事を読めばエイ革を幅広く理解し、あなたの求めるレザーか分かります。
エイ革の模様はガラスビーズを敷き詰めたような模様で、他のどのレザーとも違った印象です。染色の発色もよく、カラーバリエーションも豊富です。
ビーズを敷き詰めたような模様や神秘的なスターマークに惹かれる人に、エイ革の財布はおすすめです。
- エイ革とは、種類や特徴
- エイ革メリット・デメリット
- エイ革の手入れ方法や寿命
- エイ革良くある質問
- エイ革の評判について
エイ革・スティングレイの特徴や魅力を解説
- エイ革=スティングレイとはアカエイの皮から作るレザー
- エイ革の特徴:ビーズ模様とスターマーク
- エイ革の仕上げ:ポリッシュorノーポリッシュ
- エイ革の偽物見分け方
- エイ革財布のメリット・デメリット
- エイ革財布の縁起・風水効果
- エイ革の希少価値と価格帯
エイ革=スティングレイとはアカエイの皮から作るレザー
エイ革とはアカエイの皮から作るレザーです。スティングレイとも呼ばれます。スティングレイはアカエイの英名です。アカエイは毒針を持つため、英語では針をもつエイという意味でスティングレイと呼ばれます。
ガルーシャいう別名があります。ガルーシャとは18世紀のフランスの革職人です。ガルーシャのエイ革作品が当時のフランス王の目にとまり、エイ革製品に彼の名前を冠したことが由来といわれています。
日本でも古くから利用されており、刀の持ち手のすべり止めや、小物の装飾などに利用されていました。レザーとして使用できるエイは日本近海ではとれないため、東南アジアから南蛮貿易で輸入していたそうです。
エイ革には超レアな梅花皮(カイラギ)というものがあります。イバラエイと呼ばれるエイからとれるレザーで、特徴は大きなスターマークが大量にある点です。とても希少で、値段も10倍近くします。
エイ革の特徴:ビーズ模様とスターマーク
エイ革の特徴はビーズを敷き詰めたような、小さな丸い粒の模様です。「循鱗」と呼ばれるこの小さな粒は人間の歯の表面と同じ、リン酸カルシウムという物質でできています。そのため非常に丈夫です。
この粒は石と呼ばれ、磨くほど光沢を増します。背中の中央には一回り大きい石があり、この部分をスターマークと呼びます。スターマークは1匹につき1箇所しかありません。エイ革財布はこのスターマークを活かしたデザインが人気です。
石は非常に硬く水にも強いです。そのためエイ革はレザーとしては珍しく水に強い性質を持ちます。刀剣の柄(持ち手)部分につかわれるものは、100年以上たっても綺麗なままのものもあります。
エイ革の特徴はこの耐久性と、光沢のある石の粒模様です。スターマークを活かしたデザインの財布は、他のレザーにはない個性があります。発色もよく様々なカラーも映えるレザーです。
エイ革の仕上げ:ポリッシュorノーポリッシュ
エイ革の仕上げはポリッシュとノーポリッシュがあります。ポリッシュの程度によりハーフポリッシュという仕上げもありますが広義ではポリッシュです。
ポリッシュとは石を磨き光沢を出す加工です。日本語で銀磨りとも言います。ノーポリッシュ状態では石は丸いため、粒々の形が残っています。ポリッシュ仕上げはこの粒を平らになるまで磨いて削る加工です。
ポリッシュ仕上げの特徴は表面が平らでツルツルしているところです。ノーポリッシュ仕上げは、反対に粒の形が残っています。ハーフポリッシュのものは半分だけ粒を削ったもので、ノーポリッシュとポリッシュの中間の質感です。
石の立体的な表面の質感を残したい人はノーポリッシュ仕上げ、平面的なツヤを求める人はポリッシュ仕上げがおすすめです。
エイ革の偽物見分け方
エイ革の型押しのような牛革や合皮と本物の見分け方は簡単です。触ればすぐわかります。模様は再現できたとしても、牛革や合皮では石の質感を再現できないためです。
そもそもエイ革の質感や模様を再現するのはとても難しいため、偽物はそれほど流通していません。石の模様も個体差が大きく、固体内でも大きさや形がばらつくため、工業的に作ることが難しいためです。
もしネットショップなどで実物を確認できず、どうしても心配な場合は、信頼できるショップで買いましょう。あまりにも安すぎるものや、素材が明記されていないといった怪しいものを避ければ安心です。
エイ革の偽物の見分け方は、他のエキゾチックレザーに比べれば非常に簡単です。実物の確認さえできれば偽物をつかむことはないでしょう。
エイ革財布のメリット・デメリット
エイ革のメリットは非常に丈夫である点です。表面の石はリン酸カルシウムでできているため、他のレザーと違いスリキズなども付きにくいです。また水に強いという点もあげられます。
通常のレザーはたとえ水棲の生き物(クロコダイルやウミヘビ等)であっても、レザーは水に弱いです。しかし、エイ革の表面は歯と同じエナメル質で覆われているため、水ぶくれになりません。この丈夫さがエイ革の一番のメリットでしょう。
デメリットとしては、取り扱いブランドが少ないという点です。一般的なレザーブランドでは取り扱っていません。エイ革専門のブランドでの取り扱いか、エキゾチックレザーブランドの一つの製品として扱われます。
一般的なレザーブランドが取り扱わない理由として、エイ革は他のレザーとの性質が異なり、加工が難しいためと推測しています。このように取り扱いブランドが少なくなかなか探しても見つからない点がデメリットです。
エイ革財布の縁起・風水効果
エイは風水的には、水の気による金運アップ効果があるそうです。水の気とは悪い気の流れを改善し、安定させる効果があるため、財産など大切なものを補完するのに向いています。
この水の気を持つエイ革を財布に利用することで、無駄な出費を減らせるかもしれません。
エイは東南アジアではラッキーフィッシュと呼ばれ古くから重宝されてきました。エイ革のスターマークは、神の目ともいわれ、神秘的な魅力があるためかもしれません。
財布に風水効果を求める人は、エイ革の財布を使うことで、金運効果を高められます。
エイ革の希少価値と価格帯
エイ革は一般的な牛や馬などの革に比べ希少なレザーです。養殖などもしておらず、天然のエイから作られるためです。
エイ革の加工の難しさも希少性を高めています。エイ革の表面にある石は歯と同じエナメル質のリン酸カルシウムです。この非常に硬い石によりレザーとしての耐久性は高まりますが、一方で加工は難しくなります。
表面が平らでない上に、硬い表面をもつため、穴をあけや裁断も一苦労です。流通量も少ないため、職人を大量確保できません。経験を積ませることが難しいためです。
このような希少性により価格は一般革よりもどうしても高くなってしまいます。しかし価格に見合うだけの、魅力もあるレザーです。
エイ革財布の価格帯 | |
---|---|
長財布 | 30,000~100,000円 |
カイラギ長財布 | 80,000~300,000円 |
エイ革・スティングレイ財布の手入れや経年変化
- エイ革は耐久性が高く寿命も長い【水に強い】
- エイ革の手入れ方法
- エイ革の経年変化・エイジング
エイ革は耐久性が高く寿命も長い【水に強い】
エイ革は非常に耐久性が高く、寿命も長いレザーです。表面がエナメル質のリン酸カルシウムで覆われているためです。牛30年エイ100年とも呼ばれています。
表面の性質から、一般的な革というよりも、骨や歯のようなイメージです。革は基本的にどんな革でも水に弱いです。しかしエイ革は水に強いのが特徴です。
ワニや水ヘビなど水棲の生き物でも、レザーは水に弱く、そのままにすればシミが出来てしまいます。エイ革は表面のエナメル質でシミにもなりません。
ただし、長期間濡れたまま放置すると内部に浸透してしまいます。浸透すると、エナメル質でない裏面がカビる可能性もあるため、濡れたまま放置しないようにしましょう。
エイ革財布の手入れ方法
エイ革財布の手入れは、乾拭きです。特別なメンテナンスは基本的に必要ありません。
表面の汚れさえ落とせればよいので、ブラシやクロスで磨きます。エイ革は表面に小さいなデコボコがあるため、ブラシの毛先は細いものを選ぶと良いでしょう。
どうしても汚れが気になるものは、専用のケアクリームで汚れを浮かせて拭き取ります。
サフィールノワール:レプタイルクリームはエイ革などのエキゾチックレザー専用のクリームです。ウロコや循鱗など細かいデコボコに浸透しやすいような成分になています。
エイ革の経年変化・エイジング
エイ革の経年変化は、光沢が増していきます。自然と表面の石が磨かれてくるためです。ノーポリッシュ仕上げの場合は、表面の顔料が落ち、中の白い石が見えてきます。
エイ革は経年変化の少ない素材です。他のレザーのように色が深まるといった変化はありません。
エイ革・スティングレイは丈夫で経年変化も楽しめる
- エイ革はカビが生える?
- エイ革・ガルーシャのビーズ模様は剥がれる?
- エイ革の評判は?ダサい?気持ち悪い?
- エイ革=スティングレイは丈夫で経年変化も楽しめる
エイ革はカビが生える?
濡れたまま長期間放置するとカビが生えることがあります。水がエナメル質内部にまで浸透し、内面の革にカビが生えるためです。
エイ革は非常に丈夫で、水にも強いですが、さすがに長期間水にさらすのはやめましょう。また、同様に高温多湿の場所に長期間放置した場合もカビが生えるリスクがあります。
ただし、これらのカビのリスクは全てのレザー共通です。むしろエイ革はカビにくいといえます。
濡れたらすぐに拭く、温度や湿度が管理された場所に保管するなど、最低限の取り扱いをすれば、長期間使えるレザーです。
エイ革・ガルーシャのビーズ模様は剥がれる?
エイ革のビーズのような循鱗は剥がれません。とても強固に革に付着しているため、取ろうと思えば革が破けます。
稀に原皮の質が悪く剥がれてしまう場合もあります。しかしそれは革自体がひび割れなど劣化しているためです。
ただし剥がれることはありませんが、欠けることはあります。鋭利なものや強い衝撃などを与えないように注意しましょう。
製品化されたエイ革の場合、まず剥がれることはないでしょう。信頼できるショップから購入すれば心配ありません。
エイ革の評判は?ダサい?気持ち悪い?
エイ革がダサいというイメージはありません。個性的ではありますが、刀の装飾として武士からも好かれており、古くからカッコイイ印象をもつレザーです。
ポリッシュ仕上げされたエイ革は海の宝石とも呼ばれており、高級感があります。ぱっと見て安物でないことも分かるでしょう。
気持ち悪いというイメージは元のエイのイメージを思い浮かべているかもしれません。レザーと素材の生き物は別物です。ヘビが苦手でもパイソンレザーは好きという人もいます。
表面のツブツブ感が苦手な人もいるかもしれません。もう少し大きめの模様が良ければリザードや、クロコダイルなどもおすすめです。
エイ革=スティングレイは丈夫で経年変化も楽しめる
- エイ革とは東南アジアで獲れるアカエイのレザー
- 特徴はビーズを敷き詰めたような循鱗の模様と高い耐久性
- ポリッシュ仕上げとノーポリッシュ仕上げがあり表面の削り具合が違う
- 取扱いが少なくブランドの選択肢が少ないのがデメリット
- 丈夫で長持ち、手入れも簡単
- 経年変化は少ないが、表面が磨かれツヤが増していく
エイ革は海の宝石とも呼ばれる美しい循鱗の模様が特徴です。古くから装飾として人気があります。
価格は安くありませんが、上部で長持ちなため長く使えます。レザーなのに水にも強く手入れも簡単です。
唯一のデメリットは、取り扱いブランドの少なさから、選択肢が少ないという点です。そこで「ブランドを探して選ぶのが面倒」という方のために、エイ革財布ブランドからおすすめの財布を選びました。
他の革にはない、循鱗の美しい模様と光沢に魅力を感じる人にエイ革財布はおすすめです。